Fesseln Ensemble - Since 1997 -
/// プログラム
2008.4.20(Sun) 14:30〜
大阪市立弁天町市民学習センター
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/// プログラム
− Greeting −
 既にお気づきだと思いますが、今回の演奏会から「フェッセルン・アンサンブル第12回定期演奏会」と書いております。これまで団体名はなく、演奏会の回数すら書いてこなかったのですが、干支を一周してようやく団体名と"定期演奏会"という言葉を使ってしまいました。
 団体名は昨年の演奏会プログラムに「Fesseln Ensemble(フェッセルン・アンサンブル)にします。」というご案内をさせていただきました。意味はプログラムの最後を見てください。これまで団体名を決めなかったのも、演奏会に第○回定期演奏会と書かなかったのも私自身のこだわりがあったからです。一言で言うと「息の長い、質の高い演奏をするため」ですが、この説明を始めるととても紙面が少なすぎるので割愛します。お知りになりたい方は直接お声を掛けてください(^^)。
 冗談はさておき、とにかく私たちの活動もついに12回を迎えたことになります。これまで応援していただいた方があってのこととメンバー一同感謝しております。さて、そんな第12回のテーマは「つながり」です。本日は非常にバラエティの富んだ選曲となっています。シューベルト「岩の上の羊飼い」とブラームス・クラリネットソナタは、シューベルト・ブラームス各々の"死の直前に作曲された"というつながり、プーランクの6重奏は6種類の楽器の絶妙なつながり、ブラームスが作曲した器楽ソナタというつながり、いろんなつながりが見え隠れします。そして何よりも今回はメンバーのつながりも大切なポイントです。6重奏曲を演奏するメンバーやソプラノなどこれまでこの演奏会であまり取り上げてこなかった楽器や新しいメンバーとの奇跡的なつながり、そして、それを聞きに来ていただいた方々とのつながり。ちっぽけな一人の人間が連鎖的につながっていくことでこのようなことができるのだ、ということを演奏会のテーマに選びました。
 第○回定期演奏会と銘打ったからには、私たちの演奏会も綿々とつながっていかなければいけません。そして「質を落とさない」ではなく「より質を高めていく」努力をしていかなければならないと気持ちを新たにしています。そうすることが、つなげていくために必要なことだと思うからです。今後どのようにつながっていくかは、何らかのご縁でつながったご来場の皆さんにも一緒に見て、感じていただければと思います。
 最後になりましたが、本日はお忙しい中、ご来場くださいまして誠にありがとうございます。この奇跡的な皆さんとのつながりを私たちと共に楽しんでいただければと思います。
橋本頼幸
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− Program −
F.シューベルト F. Schubert (1797-1828)
Der Hirt auf dem Felsen D.956 fur Singstimme, Klarinette und Klavier
ソプラノ : 山本 操代 クラリネット : 橋本 頼幸
ピアノ : 井上 恵里子
J.ブラームス Johannes Brahms (1833-1897)
Sonate fur Violin und Klavier G-dur Op.78
I . Vivace ma non troppo
II . Adagio
III . Allegro molto moderato
ヴァイオリン : 宮木 義治 ピアノ : 江本 直子
< 休憩 〜 Intermission 〜>
J.ブラームス Johannes Brahms (1833-1897)
Sonate fur Klarinette und Klavier f-Moll Op.120 No.1
I . Allegro appssionato
II . Andante un poco Adagio
III . Allegretto grazioso
IV . Vivace
クラリネット : 橋本 頼幸 ピアノ : 井上 恵里子
F.プーランク Francis Poulenc (1899-1963)
Sextour pour Piano, Flute, Hautbois, Clarinette, Basson et Cor
I . Allegro vivace
II . Divertissement
III . Finale
フルート : 舩橋 順 オーボエ : 崎里 直己
クラリネット : 橋本 頼幸 ファゴット : 瀬尾 哲也
ホルン : 安彦 高志 ピアノ : 江本 直子
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− Program Notes −
シューベルト
 清涼な山の空気を思わすクラリネットの序奏から、続いて声部が入り歌とクラリネットの掛け合いが始まる。それはまるで、羊飼いが自然と語り合うかの様である。中間部では短調になり、羊飼いの孤独・山々の静けさを感じる。この曲はシューベルトの晩年に作られただけに、中間部の短調がシューベルト自身の悶々とした寂しさ・孤独を表し・これまでを振り返り、言い聞かせ、納得したかの様に思える。最後、長調に戻りクラリネットのソロで終止するが、春の喜びを表現する事で、無条件に全てを捧げる・死への恐怖感がぬぐわれ、死への準備が整ったと… まさに晴れ晴れとした気持ちで旅に出る少年を思い浮かべる事ができるであろう。(M.Yamamoto)
ブラームス
 21年もの歳月をかけた交響曲第1番が完成した3年後、このバイオリンソナタは南オーストリアのアルプスに囲まれた風光明媚なぺルチャッハにて作曲された。同時期に作曲されたヴァイオリン協奏曲や交響曲第2番と同様に牧歌的、田園的雰囲気を持った曲で、当時ブラームスが好んで行っていたイタリア旅行の影響が強く表れている。曲の表題は第3楽章の主題が自身の歌曲「雨の歌(Regenlied)」の旋律から導き出されていることから後に付けられた(ブラームス自身は純粋音楽のみによる表現を目指し、自ら文学的な表題を作品に与えることはなかったことから、彼の意に反することではあるが)。親しみやすい軽快な主題で始まる第1楽章、民謡風の旋律で始まり表情豊かな第2楽章、そして「雨の歌」の旋律を主題とした優美でメランコリックな第3楽章から構成される。(Y.Miyaki)
ブラームス
 ブラームスが64年の生涯を閉じる3年前61歳の時にクラリネットの2曲のソナタが作曲された。ブラームスの作品番号は122番まででなので、クラリネットソナタの後にはたった2曲しか書かれていない。ブラームスは一つの曲を非常に丹念に練り上げて作り込んでいき、形式を重んじ完璧をめざし納得がいくまで慎重に練り上げていくスタイルの作曲手法をとっていた。第一交響曲の作曲に21年の月日を要したのは有名な話である。一方で1890年(57歳)頃には自信の創作の限界を感じ筆を置く決心をしたといわれている。そんなブラームスが名クラリネット奏者ミュールフェルトと出会い、消えかけたろうそくの炎を再び燃え上がらせるかのように、クラリネットが取り入れられた室内楽曲の3重奏曲・5重奏曲・2曲のソナタを立て続けに作曲した。そのなかでも特に2曲のクラリネットソナタはじっくりと、しかしあまり迷い無くまとめられた感じがする。完璧さではなく感情的で解き放たれた自由な感じが垣間見える。人間臭いブラームスがここにはあるような気がする。死を意識したときにブラームスが見たものを共有できるのではないだろうか。(Y.Hashimoto)
プーランク
 プーランクは、非和声的・非旋律的な音楽が好まれた20世紀ヨーロッパにおいて、新鮮な響きのメロディアスな音楽を書き続けた作曲家として知られています。管楽器への嗜好が強く、管楽器の室内楽曲を多く残していますが、その中でも最も編成が大きいのがこの六重奏曲です。木管五重奏にピアノが加わった編成ですが、六重奏曲というよりは、まるで6つの楽器のソロソナタが一体となっているように各楽器が華やかに活躍します。生き生きとしたテンポの部分では、プーランクならではのエスプリに満ちた茶目っ気に溢れていますが、時折不安でシリアスな面ものぞかせます。この曲は第2次世界大戦の直前に全面的に手直しされたそうですが、その大戦前の不安が影を落としているのかもしれません。そういった喜怒哀楽がぎゅっと楽譜に詰め込まれており、「プーランク20分で早わかり!」といった作品に仕上がっています。この喜遊的なリズムと感傷的な旋律のコントラストを是非お楽しみください。(J.Funahashi)

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− Members −
安彦 高志(Takashi Abiko) ; ホルン
室内楽のホルンは重労働で繊細でかなりのテクニックを要求される。特に六重奏で鍵を握っているのはホルンではないだろうか。他の楽器にとってもこの曲は難曲である。果たしてどうなるのかと始まった初あわせで、最もよく練習できていたのが最も難しいホルンだったことで、メンバー一同非常に申し訳ない思いと尊敬とも羨望とも思えないようなまなざしを彼に送ったものだ。理系出身の彼は昨年弁理士の資格を取り、公私ともに活躍するであろう。今日のホルン共々お楽しみに。
井上 恵里子(Eriko INOUE) ; ピアノ
昨年の演奏会でご一緒させていただいた井上さんですが、確かなピアノの腕前や友人Eさんから伝え聞く話によるとかなりの頑張りやさんでしっかり者であることが想像されます。去年夏には自らコンサートを開催するなど、音楽に対する情熱も人一倍です。自身初挑戦というブラームスでどんなピアノを聴かせてくれるのか、とても楽しみです。
江本 直子(Naoko EMOTO) ; ピアノ
学生時代の江本さんは、細身の体で声楽・器楽の方の伴奏を何人も受け持ち、大きな鞄にピアノの楽譜を貼り付けたスケッチブックを入れ、毎日凝った髪型で…手先の器用さを現す容姿をされてました。しかし、実は不器用!? 。声楽の卒業試験の伴奏中、なんと楽譜がヒラヒラと舞い、楽譜は地に落ちる事なく江本さんの素早いキャッチで、何事もなかったかの様に譜面台に戻りました。やっと謎が解けました。あの時の楽譜は製本されていなかったのです!今はOLをされながら音楽を続けておられます。
崎里 直己(Naoki Sakisato) ; オーボエ
人は変わるものだ。学生オケ時代、その風貌から「ドラえもん」と呼ばれ慕われた(?)彼が、今や新妻から「なおりん」なんて呼ばれている。あまり服にはこだわりのなかった彼が、今やブランドもんの鞄や小洒落たシャツを身に着けてたりする。酒に飲まれて数々の伝説を残した彼が、今やお上品にもワインを嗜んでいる。しかし相性というのは変わらないかもしれない。彼と共演するは実に8年ぶりであるが、何故か非常に合わせやすい。「なおりん」には未だ納得いかないが…。
瀬尾 哲也(Tetsuya Seo) ; ファゴット
瀬尾さんは、実はメンバーの平均年齢を率先して!?牽引して下さっています。そんなご高齢にもかかわらず(ウソです。平均年齢とそんなには違いません)、最もバリバリと演奏活動をされています。定期的なオーケストラ活動はもちろん、時に職場でのアンサンブル演奏会にかり出され、とある島でサックスのフェスティバルがあると聞けば、Fgをアルトサックスに持ち替えて演奏し…。そんな瀬尾さんは、今日は本業のFgで、時にソロで魅せつつ、低音の要としてアンサンブルをビシッと締めて下さいます。
橋本 頼幸(Yoritaka HASHIMOTO) ; クラリネット
彼に最初に会ったのは大学時代の某選抜オケ。私より貫禄のある、年下とはとても思えない初々しさのない1回生だった。大学も学年も違う彼に十数年ぶりにあったのは昨年の春。あまり変わっていなかった、というよりは年相応になった感じ?聞けばもう10年以上毎年アンサンブルコンサートをやっているという。「夢」を持って活動を続けているのはスゴイと思ったし、誘ってくれて感謝。まだまだ成長中な「夢」というより野望を胸に秘め、今回も3曲出演でファンの皆様を楽しませることでしょう。
舩橋 順(Jun FUNAHASHI) ; フルート
毎回静岡からの練習の出張参加、お疲れ様でした。周りの音を本当によく聴いて下さっており、かなり助けられてきました。この半年、練習の度に遥々来阪され、「今日中に帰れたらいいよ」なんて言って練習に参加し、練習後は新幹線に乗り遅れそうになりつつ、自宅へとんぼ返りされていました。そんな様子を見ていると、六重奏のメンバーのそれぞれに、室内楽を好きな理由や、プーランクを好きな理由があるのだろうな、と考えさせられます。ところで、演奏には人間性が表れると言われることがありまが、特に彼の音からは、それを強く感じます。
宮木 義治(Yoshiharu MIYAKI) ; ヴァイオリン
宮木サンとは何度か共演させて頂いているのですが、毎回練習の度に私は宮木サンの菩薩のような心に救われています。練習不足どころか譜読みさえしてこない私に決してキレたりせず、広〜い心で耐えてくれているのですから。そして彼の奏でる音色にもそんな無限の優しさが溢れ出ており、今日も会場中を温かく包み込んでくれることでしょう♪
山本 操代(Misayo YAMAMOTO) ; ソプラノ
高校一年生で彼女がコーラス部に入った瞬間、声楽家になる子なんだと思った私はすっかり彼女に興味を持ちました。そんなつもりではなかったらしい彼女にお構い無く、随分親近感をもって話をした記憶があります。大学は私の思惑通り(?!)専門へ進み、良いと言われたことは必ず取り入れ、時には無器用にも思われた真面目さも、卒業する頃にはすっかり後輩に一目置かれる先輩として、また歌い手として花開いていました。その真っ直ぐな歌声は、こびることなく聴く人の心を掴みます。一児の母となった今でも共演し共に音楽を奏でられることが奇跡にも思え、とても嬉しく感謝です。
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“フェッセルン(Fesseln)”には、
ドイツ語で【ひきつける,魅了する,とりこにする】
という意味があります。
 人と人とが惹きつけられてつながっていく、そんな私たちの一見すると何気ない日常も、その背景は、様々な奇跡的な条件が重なってはじめて成り立つものだと思います。私もこの演奏会を始めたのは奇跡的な条件が重なったからです。ここで皆さんと共に一つの演奏会を作り上げていくというのも奇跡的な条件の重なってできたものです。そう考えるとつながっていくと言うことは非常に貴重なことで、一つのつながりを大切にしていきたいものです。


今あるつながりとあらたな奇跡的なつながりを楽しみにして・・・
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