Fesseln Ensemble - Since 1997 -
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2013.4.21(Sun) 14:30〜
大阪国際交流センター
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− Greeting −
 「フェッセルン・アンサンブル第17回定期演奏会」にご来場いただきましてありがとうございます。はやいもので演奏会を始めて17回目になります。こうして皆さんに足をお運びいただき、お会いできたことをありがたく思い、深く感謝いたします。
 さて、本日の演奏会のタイトルは「ロマン派の系譜」とつけました。絵画や文学、哲学の世界と同様に音楽にも「ロマン派」と呼ばれる様式や流行がありました。本日演奏いたしますメンデルスゾーン、ゴープファート、モシュコフスキー、ブルッフの4人の作曲家は「ロマン派」と分類してよいかと思っています。学術的な「ロマン派」という使い方であれば厳密に定義されているのでしょうが、ここでは少し横に置いておきたいと思います。
 音楽では18世紀から19世紀にかけて、古典派などの形式的な構成から詩的情緒の表現に変わっていきます。そしてそれが形を複雑化させていき近代音楽へと変遷していきます。今日の演奏会では、初期から後期の「ロマン派」を幅広く味わっていただけると思います。メンデルスゾーンは、まだまだ形式的な構成を大切にしながら感情表現を織り込み、ゴープファート、モシュコフスキー、ブルッフと様々な方向に形を変えていきます。情景描写を少し新しい和音、強弱、楽器の役割分担など様々な手法で、それまで形式美を大切にしていた古典派ではできなかったことにそれぞれの作曲家が挑戦しています。
 かくいう、私たちフェッセルン・アンサンブルも形を変えています。今回は特に初期の頃のメンバーが子育てや生活が一段落したことなどから復帰してきました。続けているからこそ変わっていけることがあります。そして、今回は2回目の曲というのはありません。変わることと変わらないことがまた新しい響きを作っていると思います。古くから聞いていただいている方は、「ロマン派の系譜」もさることながら「フェッセルン・アンサンブルの変遷」もお楽しみいただけるかもしれません。
 本日はお忙しい中、ご来場くださいまして誠にありがとうございます。変わっているのか、変わっていないのか、変わっていけるのか。心ゆくまでお楽しみ下さい。
橋本頼幸
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− Program −
F.メンデルスゾーン Felix Mendelssohn Bartholdy (1809-1847)
Sonate in Es fur Klarinette und Klavier
第1楽章 Adagio - Allegro moderato
第2楽章. Andante
第3楽章. Allegro moderato
クラリネット : 橋本 頼幸 ピアノ : 梅崎 衣理子
M.モシュコフスキー Moritz Moszkowski (1854-1925)
Suite, Op.71. for 2 Violins and Piano
第1楽章. Allegro energico
第2楽章 Allegro moderato
第3楽章 Lento assai
第4楽章 Molto vivace
ヴァイオリン : 宮木 義治 ヴァイオリン : 西川 友理子
    ピアノ : 永山(梅田) 愛美
< 休憩 〜 Intermission 〜>
K.ゴープファート Karl Goepfart (1859-1942)
Trio fur Klarinette, Fagott und Klavier, Op.75
第1楽章. Allegro assai
第2楽章 Andante - Con moto
- Tempo I - Agitato - Tempo I
第3楽章 Finale. Allegro molto.
クラリネット : 永山 烈 ファゴット : 瀬尾 哲也
    ピアノ : 永山(梅田) 愛美
M.ブルッフ Max Bruch (1838-1920)
Acht Stucke, Opus 83. fur Klarinette ,Viola und Klavier
Nr.1 Andante
Nr.2 Allegro con moto
Nr.3 Andante con moto - Andante - Tempo I - Andante
Nr.4 Allegro aditato
クラリネット : 橋本 頼幸 ビオラ : 橋本 喜代美
    ピアノ : 梅崎 衣理子
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− Program Notes −
メンデルスゾーン
 メンデルスゾーンは、弦楽器のためのソナタをバイオリン3曲、チェロ2曲、ビオラ1曲と書いているが、木管楽器で唯一のソナタがこの曲である。また、クラリネットのための曲はこの演奏会でも何度か取り上げた、クラリネット・バセットホルン・ピアノのための小品が2曲ある。
この曲はロマン派とはいえとにかくシンプルであり、バッハのような形式的な展開をする箇所も多い。1楽章はゆっくりした美しい冒頭部から華やかなメンデルスゾーン独特の世界感が、2楽章は哀愁を帯びた旋律が美しく、3楽章はきらびやかで華やかに描かれている。実に素直でまっすぐな曲である。それもそのはず、メンデルスゾーン15歳の時の作品である。 (Y.Hashimoto)
モシュコフスキー
 モシュコフスキーは今日ではあまり有名ではありませんが、生前は高い尊敬と人気を集めていたポーランド出身のピアニスト・作曲家です。著名なピアニストのパデレフスキーが「ショパンの後、モシュコフスキーが一番ピアノを理解して作曲する」といったほどです。作品はサロン向けの小品が多く、200曲以上のピアノ小品を残しています。
本日演奏する曲は晩年の作品で、4つの異なる曲調の楽章から成り立っています。ヴァイオリンの情熱的な重音から始まるロマンチックで劇的な1楽章、ワルツの形で始まり穏やかな雰囲気のままに進んでいく2楽章、短いピアノ導入の後にヴァイオリンが抑制された美しいメロディーを奏でる3楽章、そして快活で少しお茶目な主題から始まる4楽章。どの楽章もヴァイオリンの旋律が大変華やかですが、本当に大変なのは実はピアノパートなのです。さすが有名なピアニストが作曲しただけあるのですが、ピアノにもたくさんの聴きどころがありますので是非その音にも耳を傾けていただきたいと思います。 (Y.Nishikawa)
ゴープファート
 ゴープファートは、19世紀終わり頃から20世紀半ばにかけて活動していた作曲家です。多くの作品を残しているにもかかわらず彼についての情報は非常に少なく、そのため一般的な知名度は低いと言わざるをえません。しかし、彼の作品の完成度が低いというわけではなく、決してドラマティックではないものの、聞き手を安心させる素朴で美しい曲をつくっています。その一方で、リストの教えを受けていた影響からか、ピアニストに高度な技術を要求する場面も多々存在します。
この曲では、やや陰鬱な雰囲気から始まる第1楽章、穏やかで暖かさを感じさせる第2楽章を経て、活発に締めくくる第3楽章へと続く中に、随所にロマンティックな旋律をちりばめ、それを3つの楽器が共有していきます。今回の演奏で、この曲のもつ「素朴な美しさ」を感じていただくことができれば幸いです。 (A.Nagayama)
ブルッフ
 ブルッフと言えばバイオリンと管弦楽の為の「スコットランド幻想曲」が有名ですが、クラリネットとビオラという変わった組み合わせで、この8つの小品とオーケストラとの協奏曲があります。クラリネットとビオラ、ピアノのトリオと言えば、モーツアルトのケーゲルシュタッやシューマンのおとぎ話が有名です。この曲は地味に名曲だと思います。モーツアルトやシューマンは長調の曲ですが、この曲は8曲中7曲が短調です。そして今日は、この中から1〜4曲を演奏します。すべて短調です。しかし、単に悲しい短調ではなく、哀愁・憧憬・諦観などいろいろな感情が表現されており、それでいて熱いものはあっても激しいものはない。ブルッフ最晩年72歳の作品で、彼がクラリネットとビオラとピアノに託した思いが垣間見れる気がします。 (Y.Hashimoto)

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− Members −
梅崎 衣理子(Eriko UMEZAKI) ; ピアノ
“梅ちゃん”こと梅崎さんは4年連続4回目のご出演。高校野球で例えればまさに常連校となってきました。(しかも強豪です。。。)今年は2グループからなる「チーム梅崎」のリーダー?として、難曲×2と対決されてます。その真面目な音楽への姿勢から、フェッセルンに伝わる「ぴあのな人(^^;」の伝説を次々と修正していき、もうすっかり「フェッセルンのピアノの顔」となった梅ちゃん。客席とピアノの間に立ちはだかるクラリネット吹きはまあ置いといて、ピアノにご注目を。
瀬尾 哲也(Tetsuya Seo) ; ファゴット
6年連続6回目の出演の瀬尾さんは昨年ソロに挑戦し、「ファゴットの音っていいですね」「あんな音がするんですね」と好評を博したのですが、残念ながら今年はトリオの世界に戻って行かれました。職場が千里から京都市内にかわっても、練習だけはきっちりしているのが見て取れるのには感心しきりです。すっかりフェッセルンに引ずり込まれた感のある瀬尾さん、他の音楽活動もされており、練習の調整が大変だとは思いますが、これからも連続出演記録を伸ばしてくれるものと確信しています。
永山 烈 (Atsushi NAGAYAMA) ; クラリネット
帰ってきた永山先生(本職は中高の理科の先生)は、実に10年ぶり6回目の出演です。周りを固められ、将棋で言う「詰み」の状態なってしまったためついに落城し、ステージにプレーヤーとして帰ってくることになりました。この間、ナレーターやステージマネージャー(演奏の間に椅子やピアノを移動させたりする人)で活躍していただいたのですが、ついに周りがそれを許さなくなり、今回渋々(ってことは無いはず!)再登壇の運びとなりました。10年間暖め続けたクラリネットがまたここで輝くことを大いに期待しています。
永山 愛美(Manami NAGAYAMA) ; ピアノ
彼女は家事全般に2人の娘と4羽の鳥の世話、幼稚園のPTA会長の重責にも耐えながら、この演奏会のピアノの一角を担う非常に責任感の強い女性である。さらに、ピアノの負担が半端ではない曲を2曲も演奏することになってしまったものだから、その苦労は想像に難くない。そのような中でも、こと今年に入ってからは毎日欠かさず練習する責任感の強さを見せていた。その努力の結果が本日ここで実を結ぶことを切に願ってやまない。(その横で失敗したら殴られても文句は言えない・・・。)
西川 友理子(Yuriko Nishikawa) ; ヴァイオリン
年ぶりに登場のゆーちゃんは今回出演のママさんプレーヤー3人のうちの一人で、毎日2人の子供たちのお世話とピアノの合間を縫ってコツコツと練習に励んでおられるようです。暫く育児休暇?で舞台からは離れていましたが、以前と同じ、いや、それ以上の響きのある美しい音色は健在です。練習が追い付かずくじけそうになっていた私に優しい言葉を掛けてくれて、すごく頼りになるお姉さん的存在です。今回演奏する曲では、2本のヴァイオリンで、宮木さんと綺麗なハーモニーを奏でてくれることと思います。
橋本 喜代美(Kiyomi HASHIMOTO) ; ビオラ
2000年を最後に沈黙を守ってきたきよちゃんが、今回13年ぶりに復帰します!13年ぶりにその音色を聴けるとあって、私もかなり興奮気味です(笑)復帰の決め手はと聞くと「ゆーちゃんが出るし」だそうで、なんか軽い感じですが…。普段のきよちゃんはいつも穏やかで、旦那様とは決してけんかしないそうです。いつもけんかばかりの私からすれば信じられないのですが、今日の曲では夫婦で共演しますので、その仲の良さも音から感じられるかもしれませんよ!
橋本 頼幸(Yoritaka HASHIMOTO) ; クラリネット
この演奏会を表からだけでなく裏からも支える人、それが橋本氏(通称パパ)である。表である演奏会においては華麗なクラリネットさばきは言うまでもなく、ウイットの利いたMCでスムーズに舞台を進行させてゆく。裏では設計事務所経営の激務の傍ら、演奏会を行うための膨大な事務処理を一人(一部奥さんの助け有り)で行ってく
れ、私を含め演奏者一同、感謝感謝で頭が上がらない。コンビニ経営者の様な生活をしている彼にはくれぐれも体を大切にして欲しいところである。このような思いを込めて、本日彼と素晴らしい演奏を作り上げていきたいと思う。
宮木 義治(Yoshiharu MIYAKI) ; ヴァイオリン
ヴァイオリン大好きな宮木さん。ヴァイオリン一筋かと思えばゴルフやボーリングもお好きで、色々とスポーツも嗜んでらっしゃいます。いつもに増してお仕事がお忙しいようで、アメリカへの出張で練習に参加できなかった時は、他メンバーの練習の録音を聞きながら個人練習をされていたご様子。この数年間、お一人でヴァイオリンを支えて来られた宮木さんですが、今回は久々に西川さんとの共演で、今までとはまた一味違った音色が紡ぎ出される事と思います♪
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「系譜」の意味には
  師弟関係などのつながりの意味もあります。音楽の世界も芸事ですから、師弟関係は音楽観や作風・演奏スタイルに多大な影響を与えます。そういう意味では、今日とりあげた作曲家達に師弟関係があるわけではありません。もちろん狭い世界ですから何代かたどれば共通の師にぶつかるとは思いますが。
 「同じような要素・性質を受け継いでいる事物のつながり」も「系譜」の意味にあります。フェッセルン・アンサンブルはメンバーが常に一定しているわけではありません。その時々の都合で変わります。


ただ、メンバーは替わってもその精神は変わらないような
一つの系譜になればいいなぁと思っています。

 
 
 
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