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トップ  >  コラム  >  2004年  >  設計者の選び方(個人編)
 設計者と言わず何かを相談したいとき、その相手をどうやって選ぶかというのは非常に難しい問題です。特にそれが住宅のことになると設計者に数千万円のお金を預けることになるのですから相当慎重に選びたくなると思います。
 視点を変えて、私たち設計者からの立場からいうと、施主や相談者との出会いというのは実に「たまたま」と言うことが多いです。「たまたま誰かの紹介」「たまたまどこかで知り合った」と言ったケースです。もちろん「たまたまホームページを見た」というのもあるのでしょうが、私は今までその「たまたま」はありません。


 最近では個人の住宅の設計でも、設計者を選ぶためのコンペをしたり、入札をしたり、するケースが多くなりました。私は詳しくは知りませんが、インターネットでもそんなことができるようです。ところがこのコンペとか入札は私自身はあまり好きではありません。もちろん単純に設計の善し悪しだけを決めるコンペは興味がありますが、設計者を決めるために自分にあったプランを出すかどうかをコンペで図っていいのだろうかと思ってしまうわけです。


 以前にもコラムで書きましたが、「設計者」とは社会一般にいわれていますが、本当の意味は「設計代行者」です。施主のイメージや希望を実現するために、技術的なこと法律的なこと使いやすさや心地よさを加味して図面を作り、工事現場で指示します。それはすべて施主の「イメージや希望」ありきなのです。それがわかっているからこそ、図面が書け、現場で施工者に指示ができるのです。つまり、真の設計者は施主であり、私たちはそれを代行しているに過ぎないのです。


 だから、施主が本当に何を望んでいるのかがわからないと線一本書けないのです。少なくとも私はそうです。従って施主のことをよく知らないままに「この敷地に私たちの家を設計して下さい。」といわれてもできません。まして設計料の入札なんてとんでもないです。


 私はずっとこのスタイルでやってきました。じゃぁ、設計者はどうやって選ぶのか?と聞かれても本当に難しいです。一つ言えることは「焦らない」ことです。焦って家を建ててしまうとそういったことを置き忘れてしまうことが多いからです。じっくり構えて、本当に自分の望んでいる建物に協力してくれそうな設計者かどうかを見極めることです。その見極めができるぐらいまで何度も面会をすることです。設計者の考え方やスタイルを知ることです。それが自分たちに会わなければ勇気を持って断ることです。


 最初の出会いはどうするか。友達や親戚に紹介してもらってもいいでしょう。インターネットでホームページを片っ端から調べてみてもいいでしょう。電話帳で上から順番にでもいいでしょう。まず、何人かに会ってみることです。ハウスメーカーのショールームや不動産屋さんのドアをたたくのと同じぐらいの勇気があれば、設計事務所の扉をたたくこともそれほど難しいことではないと思います。


 「どうやって結婚相手を捜すのですか?」とにているのですかね。結婚が一生であるのと同じように、家造りも一生のものです。焦らず慎重に自分たちにあっているのかどうかを見極めて下さい。よい設計者は納得いくまでじっくり話を聞いてくれるものです。


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