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ある日、お母さん豚が3匹の子豚にいいました。
「おまえ達ももう大きくなったのだから、自分で家を建てなさい。」

一番上のお兄さん豚は、木で家を建てました。
二番目のお兄さん豚は、鉄で家を建てました。
一番下の弟豚は、コンクリートで家を建てました。

なんてなことを、ふと思い出しました。3匹の子豚という誰もが一度は聞いたことがあるお話です(ちょっと違うけど)。 あのお話は、わらで家を建てた豚と木で家を建てた豚とレンガで家を建てた豚でしたね。

わらと木の家はオオカミに吹き飛ばされてしまったけど、レンガの家は大丈夫だった、という落ちなんですが、あのお話は「手間暇を惜しんだらいけませんよ」という教訓のお話であって、「わらや木の家が弱い」というお話ではないはずです。

阪神大震災から今年で10年が経ちました。しかし、人々の心にあの地震体験は今も刻まれています。特に関西で仕事をしているとよく感じます。「あのときの地震は怖かったから、絶対地震に強い家がほしい。」というせりふを何度聞いたことでしょう。しかし、10年という月日は正確な記憶を維持するのには長すぎる年月のようです。

最近たてつづけに「木造の家は弱いんでしょ。やっぱり鉄骨ですよね。」と聞かれました。どうやら地震の時の記憶が風化して(?)そう思うようになったようです。最も地震直後からそういう意見は耳にしましたが、少し前まではあまり聞かなかったのです。確かに多くの木造住宅が倒壊しました。同時に多くの鉄骨造の建物や鉄筋コンクリートの建物が倒壊しているのですが、どうもその印象は薄いようです。まぁ、住宅でいうと鉄骨や鉄筋コンクリートの建物で崩壊したのはどういう訳かあまり報道されず記録写真などにもあまり残っていません。大手のハウスメーカーやゼネコンが圧倒的な経済力と政治力でもみ消したのかもしれません。結局もみ消せなかった中小工務店や建売業者などが作った木造建築だけが「倒壊した」ように浮き彫りになったのかもしれません(真贋は定かではありませんが) 。
私も地震の時ボランティアで倒壊した建物調査を被災地でしておりました。たくさんの鉄骨・コンクリート造の建物が倒壊しているのもちゃんと見ています。そんな私でも、「木造住宅の倒壊がひどかったなぁ。」とふと思うぐらいですから、一般の人はもっとそう思うでしょうね。

私が被災地を歩いていて当時思ったのは「木造住宅でも壊れた建物とそうでない建物がある」「鉄骨造でもコンクリート造でも壊れた建物と壊れていない建物がある」という実に当たり前のことです。今から思うとその違いは、「きちんと作っていたか作っていなかったか」だったと思います。つまり、「きちんと地震力に耐えられるように構造的に配慮して作られているか否か」が崩壊したしたかそうでないかの違いなのです。地震で崩壊した建物の大半は「きちんと作っていなかったからだ」と思っています。つまり、これはある種の人災なのです。その議論をきちんとせずに、「木造だから弱い、鉄骨だから強い」という議論をしてはいけないと思います。

そんなわけで、私は「木造の家は弱いんでしょ。やっぱり鉄骨ですよね。」と聞かれると「ちゃんと作っていればどれも強いですし、ちゃんと作らなければどれも弱いです。」と至極当然の答えをします。聞いた人の期待を裏切ってすみません。でも事実なのです。

木造には木造の、鉄骨には鉄骨の、コンクリートにはコンクリートの、長所と短所があります。それを理解した上で、どれが最も希望に近いかで構造を選択すればいいわけです。始めから「鉄骨ありき」では選択の幅を狭めているだけです。

私はよく学生に言います。
世の中の「ある」技術が書籍やメーカーの営業マンがいうように欠点のないとてもすばらしい技術であるならば、世の中のすべてがそうなっているはずだ。そうなっていないのであれば、そうならないだけの欠点があるはずだ。それを考えるのが技術者の仕事です、と。

だから、設計事務所が必要なんだと信じています。
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